シネマッド2021年7月号
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その百九十三十エスディージーズ 今や、世界の合い言葉になっている《SDGs》は《Sustainable=持続可能な、Development=開発、Goals=目標》の略である。新聞やテレビ、行政や企業のキャンペーンで毎日のようにお目にかかる。 周知のように「人類と地球の共存持続のために、海や気候など自然の保護をはじめ食糧・飢餓・貧困・人権・平和など十七の解決目標」を掲げた、パリ協定による「地球ぐるみ運動」である。国連全加盟国・地域が賛成し、2030年までの達成を目指す。世界がコロナパンデミックに揺れている中、各国が《SDGs》という地道な活動に取り組んでいる姿は、頼もしく「自分たちも参加したい」との連帯感がわいてくる。 パリ協定を後押ししたのは、プラスチックごみ八百万トンが世界の海に溢れ「魚や鳥、亀など海の動物の死滅に拍車をかけている」との緊急報告だ。加えて大量の食品ロスや異常気象による災害の増加、氷山溶解による陸や島の沈没など「このままでは地球に住めなくなる」という危機感も増しつつある。 わが国でも昨年来、学校教育の場での取り組みが具体化。広島県内では農協や消費者団体による「食品ロス」「プラごみ」抑止運動の輪が広がっている。被爆都・広島市はさらなる「平和行政の推進」を表明、企業や自治体、マスメディアと連携を深めている。要は、日常生活の中で「身近にできる目標」を設定し、実践することだろう。 《SDGs》には赤、黄、青など十七色で彩られたロゴマークがある。首長や賛同者が襟元に付けているのをテレビでよく見る。参画の意思表示だ。 まさに、「持続可能な地球」を標榜するこのキャンペーン。目標の’30 年まで運動自体を「持続できるか」どうかに懸かる。地球は運命共同体。「他人ごと」でなく「自分のこと」として、やり遂げたい。﹁地球持続﹂へ17の目標SDGsサステイナブルデベロプメントゴールズあふえりもとひょうぼうかひ と

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