シネマッド2021年7月号
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二 「松竹キネマ合名社」の設立(大正9年2月)と蒲田撮影所の開所(同年6月)から「百年」になるのを記念し製作された『キネマの神様』が完成、いよいよ8月6日から八丁座ほかで公開される。原田マハの同名小説を基に名匠・山田洋次監督が、蒲田から大船へと受け継がれた〝活動屋魂〞と松竹伝統の〝家族愛〞に溢れた物語に仕上げている。昨年2月22日、主要スタッフとキャストが集まり〝本読み〞が行われた。この時、現代編の主役ゴウに扮する志村けんの姿もあり、直後にラストシーンのカメラテストも終えた志村は現場を後にした…。そして3月1日、半世紀前の青春編からクランクイン。若き日のゴウを演じる菅田将暉や食堂の娘・淑子役の永野芽郁、親友役・野田洋次郎らは皆、山田監督の丁寧で繊細な演出に感嘆しながら、〝映画愛〞に溢れる撮影現場で演技できたと話す。 その青春編をほぼ撮り終えた3月下旬、志村の入院が伝えられ現場に動揺が走った。新型コロナウィルス感染症。そして3月29日、急逝―。山田組が訃報に涙する中、4月7日には緊急事態宣言が出され、撮影は中断を余儀なくされた。『キネマの神様』を演出中の 山田洋次監督〔撮影当時88歳〕特集撮影所に生きた男の挫折と再生松竹映画100周年記念山田洋次監督作品特集※写真はいずれも○C2021「キネマの神様」製作委員会

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