映画から「尊厳」教わる広島県生活協同組合連合会 前代表専務理事高田 公喜さん●パーソナリティ玉田陽子〔オフィス・タマランズ代表〕 約30年前、広島市の《まちおこし海外派遣事業》の公募で高田さんのアイデア『出会い発見・アジア屋台村』が最優秀賞を受賞され、その時に広報番組のリポーターとして取材させていただいたのが出会いです。 2017年には、広島県生活協同組合連合会の50周年記念で『この世界の片隅に』の上映会とトークショーを企画され、私が進行を担当。また、昨年は『お母さんの被爆ピアノ』の完成にも尽力されました。 高田さんは幼い頃から、映画好きのお母さまに連れられ三次の劇場によく出かけられたそうで、「映画は夢と希望と勇気を与えてくれる存在でした」と。中学時代はお小遣いを貯めて月刊雑誌『ロードショー』を購入、付録のフランス女優ナタリー・ドロンのポスターを部屋に貼っていた…と嬉しそうに話してくださいました。今も月に3本は必ず映画館で鑑賞されるそうです。 最も心に残っている作品は米映画『グローリー』(1989)。南北戦争を背景に人種差別を受けながら勇敢に立ち向かった黒人部隊と白人将校のヒューマンな物語。若きデンゼル・ワシントンの演技が光った秀作で、「初めて観た時には号泣しました。尊厳って大事だと強く感じました」と語られます。 最後に、お名前「公喜」の由来をお聞きしたところ、63年前の双三郡君田村(現:三次市)では、赤ちゃんが生まれると近隣の皆さんが名前を考え、その中からみんなで選ばれたそうです。《公に喜ばれる・喜んでもらえる人になるよう》との願いを込めて命名されました。いつの時代も子どもは地域の宝です。 今年6月末に退職された高田さんですが「40年間、育てていただいた社会へこれから微力ながら恩返しをしたい」とおっしゃいます。豊かな発想で人に喜ばれる「新しい物語」が始まりそうです。 この週末も大きなスクリーンの前で新作をチェックしていらっしゃるのでしょうか。〜その15〜11今年7月、久しぶりにお会いした高田公喜さんとこうき
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