シネマッド2021年9月号
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二 白石和弥監督の話題作『孤狼の血LEVEL2』(八丁座ほかで上映中)は血みどろの衝撃アクションが一番の見どころだが、それをさらに満喫するには〝人間関係〞を整理し理解しておく必要がある。左頁上の登場人物相関図を参考に〝抗争〞の図式を頭に入れてご鑑賞を―。 前作では呉原東署のマル暴刑事・大上(役所広司)が「広島仁正会」の傘下「五十子会」と、呉原市を縄張りとする「尾谷組」との抗争を利用して両者の壊滅を画策したが「五十子会」の手で殺された。その遺志を継いだ新人刑事・日岡(松坂桃李)の計略で「尾谷組」若頭・一之瀬(江口洋介)が「五十子会」会長(石橋蓮司)を斬殺した後、両者は手打ちした―。 あれから三年、「五十子会」の会長夫人(かたせ梨乃)や、二代目を襲名した角谷(寺島進)、そして「仁正会」会長(吉田剛太郎)らはバブルの中、平穏にビジネスで稼ぐ方針をとる。そんな時、亡き五十子会長に忠義を尽くしてきた男・上林(鈴木亮平)が出所してきた。彼は「尾谷組」と日岡刑事らに復讐すべく、凄惨な殺人を次々と起こす。日岡は「五十子会」の関与を察知、県警のベテラン刑事・瀬島(中村梅雀)と捜査にあたる…。演出中の白石和弥監督 ここが見どころ特集あのライターも受け継ぐ日岡と“狂犬”との死闘!特集くれはらじんせいかいうえばやしおおがみい ら こかくたにおだにひおかせしま

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