シネマッド2021年9月号
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四………………………………………………………………………ドライブ・マイ・カー〔監督=濱口竜介/原作=村上春樹/脚本=濱口竜介、大江崇允/出演=西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか/’21 年/2時間59分〕 俳優で演出家の家福悠介(西島)は脚本家だった愛妻の音(霧島)を突然に亡くした。ある〝秘密〞を残して。 二年後、家福は広島で開催される国際演劇祭に参加するため真っ赤な愛車サーブを走らせる。ハンドルを握るのは寡黙な専属ドライバー渡利みさき(三浦)。二人は道中、徐々にお互いの過去を語りはじめる。 家福は妻の不倫を薄々感じて心は傷ついたが、それでも愛していたし疑惑を口にしなかった。それだけに明かされることのない秘密と喪失感に苛まれてきたのだった。みさきも過去を抱えているが、彼女の少ない言葉はどれも家福の心に突き刺さりこれまで目を背けてきた信じることや生きることの本質に気付かされるドライブになった。 美しい風景にも癒されて心を修復しはじめた家福だったが、かつて妻に紹介されたことのある若い俳優・高槻耕史(岡田)をオーディションの会場で見かけ、心が揺れる…。 今年度のカンヌ国際映画祭に出品され最優秀脚本賞、エキュメニカル審査員賞などに輝いた秀作。………………………………………………………………………シュシュシュの娘〔製作・監督・脚本・編集=入江悠/出演=福田沙紀、吉岡睦雄、井浦新、根矢涼香、宇野祥平、金谷真由美/’21 年/1時間28分〕 小さな街・福谷の市役所に勤める鴉丸未宇(福田)は奇妙なダンスと、大好きな竹輪をお弁当に詰めるのが日課の地味な女子。ある日、先輩の間野幸次(井浦)が上司から公文書の改ざんを命じられたのを苦に自殺、未宇は仇討ちを誓い改ざんの証拠を探す。そんな時、酒屋の二代目・司秋浩(吉岡)が言い寄ってくる。 秘かに奮闘する未宇に病床の祖父・吾郎(宇野)が「お前は忍者の末裔だ」と秘伝書を渡すが、付け焼き刃○C2021「ドライブ・マイ・カー」製作委員会かふくからすまみ うこ

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