シネマッド2021年11月
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四 前号で速報した広島発吟醸酒誕生物語『吟ずる者たち』(11月5日から八丁座、Tジョイ東広島、呉ポポロシアター、福山駅前シネマモードで先行公開)のキャンペーンで10月19、20日の二日間、竹原市出身の油谷誠至監督と広島市出身の戸田菜穂が〝帰広〞し、テレビ出演や記者会見に走り回った。 八年前、〝吟醸酒の父〞三浦仙三郎の半生を描いたシナリオ(竹原出身・仁瀬由深)を基に映画化の企画がスタート。話を受けた油谷監督は、「明治の酒造奮闘記だけでは作品が暗くなるので、仙三郎の想いを受け継ごうとする現代の女性をからめて脚本を書き直した」と明かす。 両時代を往き来する物語の展開は判り難いところが全くなく、むしろ〝心の伝承〞がすんなり心に染みて感動を呼ぶ。「僕は〝難しい映画〞は好きじゃない。寅さんじゃないけど普通のお客さんが笑って、泣いて…難しいことも易しく観てもらうのが僕らの仕事」と言う油谷監督の脚色の技量だ。それを映像化したのが、前号の特集で紹介した超ベテランのスタッフたち。「僕が助監督だった頃、名匠たちの現場で一緒に仕事をしてきた仲間。皆んな年寄りだけど声をかけると集まってくれた」と。油谷監督がカット割りを伝えると、ちゅピCOM「シネナビ」収録直後の油谷誠至監督と戸田菜穂〔10月20日〕インタビュー匠たちの熟練の技と役者の魂が醸し出す感動の涙感動作『    』の戸田菜穂・油谷誠至監督インタビューひとせ ゆ み

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