シネマッド2022年1月
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“広島の酒”で乾杯!広島県酒造組合会長『本洲一』合名会社梅田酒造場代表梅田修治さん●パーソナリティ玉田陽子〔オフィス・タマランズ代表〕 令和4年―。新年の門出を祝し、ご家族やご友人と“広島の酒”で乾杯されましたか? 梅田会長は、広島市安芸区船越の創業106年、『本洲一』梅田酒造場の三代目であり、昨年の3月には広島県下48の蔵を代表する酒造組合会長に就任されました。コロナ禍で多くの飲食店が休業し、酒造業者は窮地に追い込まれる中での厳しい船出となりました。しかし梅田会長の元で一つになり《おおごとなんよ!広島の酒》と銘打ちPR活動を大々的に繰り広げていらっしゃいます。 毎年4月に『広島県清酒品評会』の司会をさせていただいています。今年で第117回の伝統を誇りますが、蔵元の若い人たちは「このままではいけない」と新時代の“広島の酒”の魅力づくりに注力しながら、世界に向けて“広島ブランド”の発信に努力されています。 昨年11月、吟醸酒の父と呼ばれる安芸津出身の醸造家・三浦仙三郎を描いた映画『吟ずる者たち』が公開されました。仙三郎の《百試千改》百回試して千回直す―酒造りの魂が明治から令和へと受け継がれていく感動の物語です。梅田会長は、「“酒どころ広島”を知っていただくのにとてもありがたい。多くの方に観ていただきたいですね」と目を細めて静かに語られました。  私が「酒造りもコンピューターで管理される時代ですよね…」と言うと梅田会長は自信を持って「酒米の出来は毎年微妙に違いますが、人間の舌はとても繊細で正確ですから」と。また「嗜好の流行は螺旋階段のように繰り返されるんです。先人が残してくれたものに感謝して、諦めないでブラッシュアップさせて造り続ければ、“広島の酒”はより一層、多くの人に愛されますよ」と期待を込めておっしゃいました。 コロナ禍の今のピンチは進化へのチャンスなのかもしれません。各蔵それぞれが切磋琢磨した個性豊かなお酒で乾杯したいですね。お近くにある酒蔵を訪ねてみませんか。〜その19〜11広島県酒造組合(中区鉄砲町)の前で梅田会長と

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