ひげじゅじゅつは やじ ききわ ◇ そ だつますくだ よの ◇十新型コロナのパンデミックから三年が経過、マスクを外す時がやってきたようだ。厚生労働省はこのほど①屋外では近くで会話をしなければマスクは不要 ②就学前の子供にはマスクは原則不要―との通達を出した。これを受けた政府のマスク緩和策に対し、世論調査でも53%が「適切」と回答。戸惑いも感じ取れる。課題である「コロナとの共生社会」への一歩となれるか。《念のため マスク持参の キング ―節男》《マスク不要? あわてて口紅 買い求め ―美登里》《これでマスク警察とも ―良夫》《マスクで候補者の二枚舌が けません 四句とも最近、新聞に載った時事川柳である。突然の「脱マスク」宣言への率直な思いが詠まれていて興味深い。そう言えば、われわれはマスク生活にどっぷりつかってきた。女性は目元だけの化粧、男性は髭剃りなしで外出などの手抜き?。職場も学校ウォーも〝リモート化〟で脱通勤・通学の拡大。その反面、「顔が覚えられない」「友達ができない」などの新たな悩みも多数―。また、マスクをしお別れだ見抜―有権者》ない人を非難する〝マスク警察〟行為によるトラブルも多発した。 マスクの起源は、西欧では17世紀の呪術の仮面、日本ではインフルエンザが流行った明治時代の布マスクかららしい。法的な強制はなかったが、従順な国民性もあって公衆衛生の常識として定着してきた。他国に比べてコロナ禍の犠牲者が際立って少なかったのも、そうした背景があるようだ。とまれ。有史以来、人類とウイルスは「共存共生」の運命にあることを本欄でも紹介してきた。長い歴史にも学び、知恵を出しながら「ポスト・コロナ時代」を生き抜きたい。踏み出す時機がやってきた。﹁コロナと共生﹂へ一歩その二百六脱マスク
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