あやゆかり4◆またまた血なまぐさい紛争が起こりました!。イスラエルとパレスチナ・ガザ地区との砲撃の応酬が止まりません。まあ、今に始まったことでなく、欧米の思惑と“三枚舌”外交が招いた当事者双方が不満だらけの国境の線引きで、さぞかしアラビアのロレンスも草葉の陰で…。◆戦争で犠牲になるのはいつも前線に送られる若者と、郷里の子供、母親、老人たち。そんなことなど念頭にないのか、将校たちは「撃て!」「突っ込め!」と後方の安全な場所から命令を出すだけ。勝っても負けても、首脳陣や軍人たちは更に戦果を求めて前進あるのみ…。◆チャップリンは問いました。「一人でも殺めたら殺人犯で、何万人も殺したら英雄になる」と。いつも思うのですが、神仏は人の命を奪う行為を容認しているのですか?。キリスト教もユダヤ教もイスラム教も元々は同じ神様を信仰していたとか。例えばキリスト様は「右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ」と慈愛の心を説いたとか。仏様も現世での心の平穏と“あの世”や“来世”についても分かり易く語りかけられています。◆なのに何故、人類は長い歴史の中で戦争を繰り返してきたのでしょう。ことに若者や子供を犠牲にしては、平和が訪れた後の「国づくり」は元軍人たちや残された老人が担うのですか?◆そんなことを強く訴え、戦争の虚しさを描いた佐々部清監督の秀作『出口のない海』(原作=横山秀夫)が、今月11日(土)に広島市映像文化ライブラリーで上映されます。広島にも所縁のある「人間魚雷・回天」を題材にした問題作であり、感動作でもあります。佐々部監督から直接伺った裏話を中心に小生が解説させていただきます。是非ともこの機会にご鑑賞ください。◆閑話休題―。文科省の調査で2022年度の「不登校」児童生徒数が約30万人と、過去最多を更新したという記事が新聞の一面に載っていました。同時に小中高で認知された「いじめ」の件数も
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