初監督作『バグ/BUGS』(ʼ97)が東京国際ファンタスティック映画祭で絶賛された後、錦織監督の作風は一変した。フラれて自棄をおこして自衛隊に入った女子の成長を軽快に描いたコミック『守ってあげたい!』に目を止め、原作者くじらいいく子から映画化権をもらった同名作品は新人・菅野美穂の初主演作でもあり爽やかな青春映画として仕上げた。これを引っさげて錦織監督は初めてキャンペーンで広島を訪れた。にやって来た錦織監督は当時38歳の文字どおり〝映画青年〟という印象。錦織良成監督の紙屋町の「広島映画手帖社」編集室 二特集特集=広島キャンペーン回顧録=錦織良成監督の足跡 〔1〕故郷を見詰め直す契機となった2本の感動作
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