4◆「日本語がヤバい!」第3弾はお偉いさんの言葉遣い編。昔から政治家や大企業のトップ、時代の寵児などなどが不祥事を起こした時、記者会見で「ご迷惑をおかけしたとすれば」「ご不快な思いをさせたとしたら」といった表現をするのが常のようで…。「すれば」「したら」と言うところをみると本人は「そんなつもりはなかったけどなあ…」と反省の様子なし。多くはセクハラ、パワハラの事件ですが、本人に「そんなつもり」がなかったとしても、“圧”を受けた人が「嫌!」だと思えば犯罪なのです。20世紀ならともあれ、今は法制化もされた「常識」です。◆最近では、某知事さんが暴言や差別的発言を連発してもケロッとして会見に臨んだ末に辞任された騒動がありました。入庁式で新入職員に訓示を垂れた際、「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、物を作ったり…そういう人とは違って皆さんは頭脳・知性の高い人たちです」とエリート意識を強調して鼓舞したニュース映像が流され、県庁に抗議の電話が殺到したとか聞きます。そりゃあ当然!◆会見でこの知事さんは「問題となっていることに驚いている」と前置きして、平然と「職種が違うことを述べたまで」と釈明して、記者から「抗議の声が寄せられていますが」と問われ「それは新聞記事が悪いから」と居直り、挙句の果てに近々辞めると言い残して知事室に消えました。◆こういうお偉いさんはいったいどんな生活環境で育ち、どういう教育を受け、何を考え、何を目的に仕事をしているんでしょうか?。トップに立ったら全知全能の神になったと思っているんでしょうかねぇ。今回の訓示でいうと例えば「農業や畜産、製造、販売…と多くの職業の方たちが創意工夫し汗水流して働いておられます。我々はその皆さんから税金を戴いているわけですから、県民のために頭を使い汗を流して理想の社会を作るのが使命です。序列など関係なく革新的提案を」なんてカッコいいスピーチをすれば、株が上がって
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