2024年7月
5/14

東京カウボーイハロルド・フライのまさかの旅立ち大手食品商社で働く坂井(井浦)は米モンタナ州に所有する牧場の経営改善にあたれ―と命じられ、現地に赴く。収益を上げるためには和牛へ切り替えるのが得策と読んで専門家の和田(國村)を伴ったが、トラブル続き。そんな中で、元ロデオ選手のハビエル(ロブレス)に広大な敷地を案内され、スタッフが牧場の片隅でキヌアを栽培していることを知る。坂井は大自然の魅力にふれ、背広を脱ぎ捨てカウボーイ姿に着替えて、改めて牧場管理人ペグ(ワイガート)と再建策を話し合う…。生活を送っているハロルド・フライ(ブロードベント)の元に、昔ビールイギリスの静かな田舎で穏やかな工場で一緒に働いていたクイーニー(リンダ・バセット)から、「病気で余命わずか」だというお別れの手紙が届く。言葉に困り妻のモーリーン(ウィルトン)と相談のうえ「どうかお大事に…」と手紙を書いた。が、投函寸前に気が変わり「会いに行くから、それまで生きていてくれ」と電話し、普段着のまま北部デボン州のホスピスまで歩きはじめる。その距離八百㌔㍍―。当然ながら途中で行き倒れ同然に  五 なるものの、出会った人々の親切に励まされて歩き続ける老人の話は、たちまちイギリス中に広まって応援する人たちが集まるが、老人は一人での完走にこだわる訳があった…。………………………………………………………………………………………………………………………………………………○C Pilgrimage Films Limited and  The British Film Institute 2022〔監督=マーク・マリオット/原案=マーク・マリオット、ブリガム・テイラー/脚本=デイブ・ボイル、藤谷文子/出演=井浦新、ゴヤ・ロブレス、藤谷文子、國村隼、ロビン・ワイガート/ʼ23 年=米/1時間58分〕〔監督=へティ・マクドナルド/原作・脚色=レイチェル・ジョイス/出演=ジム・ブロードベント、ペネロープ・ウィルトン、アール・ケイブ/ʼ22 年=英/1時間48分〕

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る