2024年8月
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風が吹くときクレオの夏休みイギリス南部の田園地帯で暮らすジム(森繁)とヒルダ(加藤)は、二度の大戦を生き抜いた老夫婦。ラジオからは間もなく世界戦争が起きると緊迫した情勢が伝えられている。そこでジムは政府公報の手引書を手に入れ、核戦争時のシェルターを造りはじめる。家中のドアを外して避難する部屋の一角に集め、60度の傾斜をつけて壁に立てかけ簡易待避壕を設けた。二週間分の水や食料、おっと通帳や証明書など重要書類も箱にまとめて…。心配性のジムは窓やカーテンにも放射能対策を施し、準備万端。一方のヒルダは〝ごっこ〟のように楽しみながら協力するが、窮屈な生活に不満を漏らす。爆風が襲いかかり、瓦礫が散乱する中で二人は待避壕に隠れていたため怪我はなかったが、水や食料などもやがて戦争が勃発―。この家にも乳ナニ母ーのグロリア(ゼーゴ)が大好き。欠乏する日々を送るうち体調に異変が起こる…という衝撃作。される恐怖と悲惨さを際立たせる。時々挿入される実写映像が現実味を強調し、核の脅威を強烈に警告した見事な反戦映画だ。    6歳の少女クレオ(パンザニ)は、ところがそのグロリアが大人の事情から故郷アフリカに帰ると聞いて、クレオは悲嘆にくれる。移民問題や経済格差など少女には分からない。そこでグロリアは夏休みにクレオをアフリカの島国カーボベルデの家に招待する…という感動作。のどかな風景、穏やかな生活が、一発のミサイルで粉々に〔良〕………………………………………………………………………………………………………………………………………………〔監督=ジミー・T・ムラカミ/原作・脚本=レイモンド・ブリッグズ/主題歌=デビッド・ボウイ/日本語版監督=大島渚/声=森繁久弥、加藤治子/ʼ86 年=英/1時間25分〕〔監督=マリー・アマシュケリ/出演=ルイーズ・モーロワ・パンザニ、イルサ・モレノ・ゼーゴ/ʼ23 年=仏/1時間23分〕○CMCMLXXXVI    四

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