The Flight of The Phoenix〔1966年=FOX映画/144分◆ロバート・アルドリッチ監督〕の操縦士フランク(ジェームズ・スチュワート)と相棒の航空士ルー(リチャード・アッテンボロー)が救助を待つ間のルールを決めて管理する。そのうち乗り合わせた英国陸軍のハリス大尉(ピーター・フィンチ)は徒歩で救援を呼びに行こうとするが、部下のワトソン軍曹(ロナルド・フレイザー)は足を挫いたと偽って同行を拒否。採油夫をクビになったトラッカー(アーネスト・ボーグナイン)は単身オアシスを探しに行くが…。さらに丘の向こうでアラビア人の一隊がキャンプするのを目撃し、盗賊かも知れないと思いながらもハリス大尉と献身的な医師ルノー(クリスチャン・マルカン)が協力要請に向かったが、翌朝…。 残った者が僅かな水を少しずつ飲みながら絶望的な時間を過ごす中で独り、飛行機設計士だという 猛暑が続くので、砂漠の酷暑の中で繰り広げられる痛快作で汗をかいて、ラストの爽快感で猛暑を忘れていただこう。なにせ監督は快作『ヴェラクルス』や『ワイルド・アパッチ』『燃える戦場』『北国の帝王』『合衆国最後の日』などなど男の汗が臭ってくるような作品が多い名匠。加えて欧米の個性的な名優たちが揃っているのだから、面白くない訳がない。 石油空輸会社の輸送兼旅客機が採油地から基地へ戻る途中、砂嵐に遭いサハラ砂漠に不時着する。機体は双発・双胴で、右エンジンが大破、真ん中の貨物室と客室は辛うじて原形を保ったが重量物が崩れ、下敷きになった2名が死に1名が重傷を負った。タンクの水は節約しても10日ほどか…。 さあ、ここから個性派俳優たちの心理ドラマが始まる。ベテラン6File No.80『飛べ!フェニックス』
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