2024年10月
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……………………………………………………………………………………………………………………………………………… 幕末の京都、夜―会津藩士の高坂新左衛門(山口)は密命を受け、長州藩士・山形彦九郎(庄野﨑謙)を待ち伏せする。やがて現れた山形と刃を交えた時、高坂は雷に打たれて失神した…目を醒ますと、そこは江戸の悲鳴を聞いて駆けつけた高坂が刀を抜いて「不埒者め」と立ちふさがると「カ〜ット」の声。そこは京都の時代劇撮影所だった。 無礼な大部屋俳優と勘違いされた高坂は〝同僚〟?の斬られ役たちになだめられ、訳の分からないままに撮影現場へ。やがて倒れてきた材木に頭を打った高坂は、優しい助監督町!?。やくざ者たちに絡まれる娘の・優子(沙倉)の看病を受ける。そのうち彼は百五十年余りの時を超えたことを悟る。つまり頼るべき幕府は既に滅び、明治維新から現代日本がここまで発展してきた事実に愕然としながらも、時を戻せる術もない…と高坂はこの撮影所で〝斬られ役〟として生きていこうと決意する。 なにしろホンモノの侍だから殺陣は超一流で、仲間や監督たちからも信頼を得た彼は、幕末の動乱を描く大作の敵役に抜擢される。その主役は斬られ役から時代劇の人気俳優になった風見恭一郎(冨家)で、高坂を相手役に指名したのは風見だった。その顔を見て高坂は驚く…。侍タイムスリッパーヒットマン〔監督・脚本・撮影・編集=安田淳一/出演=山口馬木也、冨家ノリマサ、沙倉ゆうの、峰蘭太郎/殺陣=清家一斗/ʼ24 年/2時間11分〕〔監督=リチャード・リンクレイター/脚本=リチャード・リンクレイター、グレン・パウエル/出演=グレン・パウエル、アドリア・アルホナ/ʼ23年=米/1時間55分〕○C2024未来映画社四

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