世界屈指のラドン含有量を誇る「三朝温泉」(鳥取県東伯郡三朝町)では5月から《宿調(やどしら)》キャンペーンを展開している。
開湯850年を誇る三朝温泉には、三朝橋のたもとにある露天「河原風呂」をはじめ、周辺には役行者ゆかりの国宝「三徳山投入堂」や白壁土蔵群と赤瓦の町並みが美しい倉吉などが点在することから多くの観光客が訪れる。しかし、老舗旅館が多いこともあって「格調が高く、入り難い…」などの声も聞かれたという。そこで三朝温泉旅館協同組合に加盟する22の旅館が共同で「気軽に覗いてもらえる企画を」と立ち上げたもの。
各旅館の玄関に共通デザインの看板(写真参照)を掲げ、それぞれの特徴をアピール。同時に『お宿拝見』のマークが入っている宿では館内の案内・見学タイムを設け、宿の魅力を体感してもらおうという試みも。日帰り入浴を気軽に利用してもらい、次に三朝温泉を訪れる際の宿泊の参考にしてもらえれば—という狙い。
ちなみに「ラドン」はラジウムが分解されて出来る弱放射線で、新陳代謝を活発にして免疫力や自然治癒力を高める効果がある。「三朝温泉」は古くから療養目的の湯治場としても知られ、今では全国でも珍しい温泉療法専門の岡山大学病院三朝医療センターもあるほど。また、源泉から作った化粧水「三朝みすと」は女性客に大好評。温泉好きなら一度は泊まって名湯と名物料理を堪能したいものだ。
※三朝温泉旅館協同組合=℡0858・43−0431 http://spa-misasa.jp