瀬戸内海汽船では、今年8月から広島・呉―松山航路にモダンな新造クルーズフェリー(写真)を導入することを決めた。これは、来年の東京オリンピックに向けて外国人観光客が増加する中、ユニバーサルデザインを取り入れた「新時代の船」を目指して建造するもので、コンセプトは「PARK on the SETONAIKAI」―。フェリーを単に海上交通手段ではなく、瀬戸内海を“公園”として楽しみながら移動してもらうものに―という思いを込めたという。
船内にはエレベーターを備えるなどバリアフリー対応の快適環境に徹し、船旅を楽しむ多彩なスタイルに適応するシート・アレンジを装備。また屋上デッキなどにも瀬戸内の潮風と多島美を満喫できるよう開放感あふれる斬新な設計を施している。
売店やインフォメーション、運航情報モニターのほか、フリーWi-Fiやモバイル用電源なども完備。総トン数は980トンで、旅客定員は300名(臨時定員440名)、車両積載は乗用車換算で35台分。今年8月に1隻が就航し、来年にはさらに1隻が加わる。また、共同運航している石崎汽船でも独自のコンセプトによる新造船2隻を同時期に導入する計画があり、オリンピック・イヤーの夏にはこの航路に新造4隻が出揃う。
※℡082・255−3342 HP http://setonaikaikisen.co.jp