島根県浜田市金城町の美又温泉が今年、開湯150周年を迎える。その昔、道端の岩の切れ目から湯が湧き出しており、行商人が痛めた足をその湯で洗うと痛みが取れた—という言い伝えが残っている。その近くの田からも湯が湧いているのを元治元年(1864年)に佐々田房次郎氏が発見、掘って石で囲んだ湯壺を作り、近所の人たちや旅人に開放していた。効能が評判を呼び、明治元年(1868年)に佐々田盛太郎氏が福光石で浴槽を作り、屋内入浴場の形が出来上がった―という歴史がある。
房次郎氏が源泉を見つけて150年、今ではそのヌルヌルの湯は“美人湯”として知られ人気を集めている。
アルカリ性単純泉で源泉は47.4℃、pH値9.8。美肌効果のほか、神経痛、筋肉痛、関節痛、打ち身、冷え性、疲労回復に効能がある。
「美又温泉国民保養センター」では開湯150周年を記念し、特別プラン『夏の石見会席』を6月1日(日)〜8月31日(日)まで実施している。目玉は白イカ。浜田沖で獲れる白イカは脂ののったアジなどを餌にしているので、肉厚なうえ柔らかく白く透き通っているのが特徴の最高級のイカ。これを「姿造り」と、後づくりの「ゲソの天ぷら
または塩焼き」で堪能する。このほかに「和牛ステーキのジュレポン酢・わさび」「茶碗蒸し」「穴子釜飯」…というコースで、1泊2食10,080円(休前日は1,080円増し、お盆期間は2,160円増し/税込み)。2名以上で2日前までに要予約。
※美又温泉国民保養センター=℡0855・42−0353 http://mimataonsen.jp