NHK広島放送局では、来年の「被爆80年」に向けて特別番組プロジェクトを今年11月1日にスタートさせる。核兵器廃絶を訴えてきた「日本被団協」のノーベル平和賞受賞が決まった今、被爆体験や平和への願いをどう次世代へ伝えるか―。この「被爆80年プロジェクト」を《わたしが、つなぐ。》と冠し、さまざまな番組を通して世界に発信していく。
このプロジェクトを通してのテーマソングは、広島出身「ポルノグラフィティ」が制作することが決定、いま作詞・作曲を進めている。岡野昭仁は「身に余る光栄」と前置きし、「その意味を考えるとプレッシャーを感じてしまう」としながら「あの夏、痛ましさや悲しみや怒り、もしかしたらそんな中で感じることの出来た幸せもあったかもしれません。それらの事実が存在したということをもう一度受け止めて、薄らいでしまわないように、いま生きているわたしたちが後世へ繋ぐ―。僕らの楽曲を通じて少しでも平和について願う時間が増えるようになれば嬉しいです」とコメントを寄せた。また新藤晴一は、「広島で生まれ育った自分たちの使命のようなものを感じました。今回の曲が《つなぐ》の一部になれたらと思いますが、それだけでは全然足りないんだと思います。多くの人々の言葉や行動が大切なんだと思うので、これから自分でも考えていきたいと思います」と意気込みを語った。
このプロジェクトの「キックオフ特番」として『コネクト・スペシャル』を11月1日(金)19時30分〜20時42分に総合テレビで放送。これは被爆体験を伝え続けている人々や、それを取材している高校新聞部の活動、また被爆の実相を届けようとしている広島在住のシンガーの試みなど、平和をつなぐ取り組みを紹介するもの。
また、ポルノグラフィティのテーマソング制作の舞台裏も覗く。ゲストは「Perfume」あ〜ちゃん、広島のシンガーソングライターHIPPY。司会は小野文恵アナ。
また第2弾『 広島グラウンドゼロ〜生きのびた78人の記録 』を11月15日(金)19時30分〜19時55分に放送。爆心地から半径500mの“グラウンドゼロ”内で奇跡的に生き延びた人たちがいた。地表温度が4,000℃にも達し猛烈な爆風と熱線、放射能を浴びながら何故、生き延びることができたのか。そしてその後、どのような病いに苦しんで、どんな人生を歩んだのか…。調査で判明した78人の貴重な資料と、診察を通して寄り添い続けた医師の思いを綴る特番。
☆特設ホームページ= https://www.nhk.or.jp/hiroshima/hibaku/80/