NHK広島放送局では、来年の被爆70年に向けて「テレビが伝えたヒロシマ」シリーズを放送しているが、その第3回「ドラマでみるヒロシマ」として『帽子』を9月13日(土)10時05分から放送する。
このドラマは2008年に呉を中心にロケしたもの。かつては海軍さんの帽子を作ったことを誇りに呉・三条通りで細々と店を続けている老職人・春平(緒形拳)と、その店を担当し失敗ばかりして自信を失っている警備員の若者・吾朗(玉山鉄二)が親しくなり、吾朗の実母で春平の初恋の人でもある胎内被爆者・世津(田中裕子)と再会することで生きることの意味を胸に刻む…という物語。呉出身の池端俊策による脚本と、同年10月に急逝した緒形の渋い演技が心に残る秀作。