映画・TV新着情報

NHKドラマ「赤レンガ」に歌手プリシラ・アーンが主演、広島ロケで好演

 NHK広島放送局の被爆70年特集ドラマ赤レンガが6月13日にクランクイン、7月上旬まで広島市内でロケした。主演は、スタジオジブリのアニメ『思い出のマーニー』で主題歌を歌ったプリシラ・アーン。ロサンゼルス在住のシンガー・ソングライターで日系4世のアニーを演じる。
赤レンガ066S 物語は、CDデビュー目前のアニーが仕事と結婚との間で揺れる中、祖父ジェームズ(宝田明)が遺した手紙を届けるために広島を訪れる。その昔、彼は広島の陸軍被服支厰で働く月子に心を寄せていたが、日米開戦によって引き裂かれた。それから70年余り、被爆建物の被服支厰を保全する会に招かれ帰郷した月子(奈良岡朋子)はアニーと出会い、辛い思い出を語りはじめる…。
 一昨年のドラマ『基町アパート』でヒロシマを“知る”少年を描き昨年のドラマ『かたりべさん』でヒロシマを“語り継ぐ”ことを決意した若者を描いた大橋守ディレクターは今回、脚本も担当し「その次に自分は仕事を通じて何が出来るか—を考えるアラサーの女性を描いた」と話す。歌手のプリシラを起用したことについては「旧知のシンガー・ソングライターで、ジブリに紹介したのは私。彼女の表現力と多彩な表情なら適役だ!と確信してオファーしたら、ヒロシマの問題に共鳴し快諾してくれた。セリフを自分のものとして咀嚼したうえで未来へつなぐ
“思い”をナチュラルに演じてくれた」とも明かす。

 そのプリシラは、ドラマの主題歌「All People Can Change」を書き下ろし、6月27日に約100人の公募エキストラを集めて旧被服支厰で行われたクライマックスのコンサート場面の撮影(写真)で美しい歌声を披露した。ロケを終えたプリシラは胸を撫で下ろしながら「日本語のセリフが難しくて、歌う時よりも緊張しました」と爽やかな笑顔をみせた。
 なお、このドラマは9月11日(金)19時30分から総合テレビで放送される。