今年の夏のNHKスペシャルは『原爆 ウラン争奪戦〜1938–2023 知られざる攻防(仮)』と題し、8月6日(日)21時〜21時49分に放送〔全国向け/NHKプラス見逃し配信あり〕
1938年に「核分裂」が発見されたことでアフリカのコンゴ民主共和国にある「シンコロブエ鉱山」が注目を集めた。ここでは世界でも最高純度のウランが産出されていたのだ。その関連未公開資料から、そのウランをベルギーの商人エドガー・サンジェがアメリカに持ち込んで、そこから世界を支配する“最終兵器”の開発が加速したことが明らかになった。大戦後も米ソをはじめ各国のウラン争奪戦が繰り広げられた…。番組では、その新発見資料や関係者の証言をもとに、鉱山と核開発の歴史を紐解いていく。
またBSでは、終戦特集番組として『戦争遺産島』を8月12日(土)18時〜19時29分にBSプレミアムとBS4Kで全国放送する。
日本の各地に点在する島々には大戦下の本土防衛などを目的とした砲台跡などが残る「戦争遺産島」が数多くある。大半は朽ち果て、当時を知る人も減ってきたが、今回はドローン撮影などで全貌を捉え、島民の証言や兵士の手記、軍の記録などから戦争の悲劇を炙り出す。
今回、訪ねるのは200以上の戦争遺産が残る鹿児島県の奄美大島・加計呂麻島、特殊潜航艇「回天」の訓練基地があった山口県の大津島、東京湾の要塞のひとつだった神奈川県の猿島、そして被爆者およそ1万人が運び込まれたという広島県の似島。
広島・宇品港から4㎞沖合に浮かぶ似島は日清戦争直後から太平洋戦争終結まで、帰還兵を迎える陸軍検疫所があった。医療器具や医薬品などが揃っていたため原爆投下直後から被爆者が運び込まれ、野戦病院状態になったが…。