テレビ新広島では8・6報道特別番組『アイ アム アトミックボム サバイバー~小倉桂子が伝え続ける理由』を8月6日(日)14時〜14時55分に放送する。
小倉さんは英語で被爆証言をする数少ない語り部の一人で、今年のG7広島サミットで各国首脳に面会したことで注目された。8歳の時に爆心地から2.4㎞の牛田で被爆した小倉さんは長年、自らの被爆体験については口を閉ざしてきた。が「広島平和記念資料館」の館長だったご主人が平和宣言の草稿を執筆中に急死―。交流のあった海外のジャーナリストからも後押しされて、小倉さんは夫の遺志を継いで被爆証言者の通訳をすることになり、必死に英語を学び直す日々が続いた…。その後、通訳から語り部に転身した経緯や、コロナ禍で機会が激減した際の新しい試み、そして多くの被爆者が直面する“残された時間”との闘いをめぐる小倉さんの思いや精力的な活動を2年半にわたって追ったドキュメンタリー。
小倉さんはいつも「私の役目は、若い人の心のロウソクに火を灯して、私がやらねばという気持ちを起こさせること」と話すという。石井百恵ディレクターは、「私もいつの間にか火を灯された一人なのだと思い、気が付けば番組になっていました。ロシアによるウクライナ侵攻で平和への思いが揺らぐ今こそ、見えない苦しみを抱えてきた被爆者の声に耳を傾けてほしいです」と熱く語る。
ナレーターは8月15日生まれの俳優・岡田将生。「いつか平和について自分にもできることがあれば関わりたいと思っていました。この作品では小倉さんの気持ちを背負い、寄り添ってこの出来事を伝えたい―という思いで臨みました」とコメントを寄せている。