幅広いジャンルで“未来を拓く”姿を見つめるドキュメンタリー番組『NEXT〜未来のために』(NHK総合=水曜/24時10分)の6月24日放送分は『決裂の裏側で〜核兵器禁止条約と一人の外交官』と題し、国連本部の壇上に立ったオーストリアの外交官にスポットをあてる。
今年の4月から1カ月にわたって開催されたNPT(核拡散防止条約)再検討会議では、核保有国が「徐々に核軍縮を進める…」と消極的な姿勢を崩さないまま、最終文書が合意できずに決裂した。その会議の中で、今の核軍縮の方針では効果が薄いとしてオーストリア人外交官が「国際法によって核兵器を持つこと自体を禁止し、廃絶するために世界は力を合わせるべきだ」という前例のない、熱の込もった提案をした。この発言は、IS(イスラム国)などによる“核テロ攻撃”の脅威に直面する国々の心をつかみ、賛同国が増えていったが…。オーストリア外務省アレクサンダー・クメント軍縮大使の挑戦を4週間にわたり追った力作。