映画・TV新着情報

NHK広島「ラウンドちゅうごく」で『ドライブ・マイ・カー』特集

 NHK広島では中国地方の話題を特集する『ラウンドちゅうごく』で、いま世界中から注目されている広島ロケ映画にスポットを当てるドライブ・マイ・カー広島に導かれてを、3月11日(金)20時~20時25分に放送する(総合テレビ・広島県内向け)
広報用ドライブマイカー

 この映画は架空の広島国際演劇祭に演出家として参加する家福(かふく)悠介〔西島秀俊〕と、演劇祭の期間中に家福の専属ドライバーを務めることになった寡黙な渡利みさき〔三浦透子〕の“心の傷”と“再生”とを描くもので、広島の平和公園国際会議場グランドプリンスホテル広島市環境局中工場安芸灘大橋御手洗の船宿東広島芸術文化ホールくらら、そして瀬戸内海の美しい景色が物語を彩っている(詳細は本誌3月号に特集記事)
 番組では、クライマックスとなる「くらら」での演劇祭シーンに密着して、濱口竜介監督にロケ地としての広島の魅力や、そこに込めた思いを聞いた。
 また、ロケ地の決定に協力した広島フィルムコミッション西崎智子さん、広島出身の映画監督・森ガキ侑大さんにもインタビュー。スタジオには広島出身の美術監督・部谷京子さんを招き、映画製作現場の裏側を掘り下げていく。
 なお、再放送は3月12日(土) 7時30分〜7時55分。

NHK広島が「平和」テーマに永瀬莉子主演でSDGsショートドラマ制作

 NHKでは「SDGsキャンペーン」の一環としてSDGs17の目標ごとに2分間のショートドラマを制作し、NHKワールドJAPANで国際発信している。その“姉妹編”としてNHK広島放送局が「平和」をテーマにショートドラマ『あの日おばあちゃんが教えてくれたこと
Pray for Peace
を撮った。主人公の女子高校生・平塚和未(なごみ)にはファッションモデルとしても活躍する広島市出身の女優・永瀬莉子、恋人・土橋航平役には長崎出身の佐久間悠、そして和未の祖母・絹江役にはベテラン竹下景子という理想的な配役。 NHKショートドラマ
 小中学校で平和教育を受けてきた永瀬は「当時の私は凄く衝撃的で受け止めきれなかったけど、被爆された方の中には当時10代の人も多かったと聞きましたし、とても悲惨なことがあったんだと認識した記憶があります。今回のドラマを通して私たち若い世代が繋げていくというか、伝えて、今の広島を守っていけたら」と熱く語る。
 同様に“ナガサキ”にふれて育った佐久間も「毎年8月9日には黙祷を捧げていました。でも当時は小さかったので、そんなことがあったんだくらいで止まってたと思うんです。だけど、それが積み重なって、今こうして20歳を超えてこのドラマに携わって(被爆が)より身近に感じるというか、二度と戦争があっちゃいけないんだ」という思いを伝えたいと話す。

 一方、名古屋出身の竹下は中学2年の修学旅行で初めて広島を訪れ、平和公園や原爆資料館を見学した。「なので私にとっては最初から“ヒロシマ”でしかなかった。むしろ最近になって映像のお仕事とかで今の広島を知るようになって、水の都であったり美味しいものがいっぱいあったり…そういう“生活”の部分を感じるようになりました。そんな中で、今の原爆ドームが被爆する前にはランドマーク的な建物だった、産業や文化の拠点だったと見聞きした時、あぁ戦争前は普通の生活があったんだ! “すずさん”じゃないですけど、急にふわーっと自分の中にそういう思いが広がって、これは広島だけのことではないっていうのか、たくさんの人々の生活が、命が、確かにここにあったんだということが重い事実として伝わってきたのを改めて思い出しました」と溢れる思いを語り、今回のドラマ出演で「責任の重さも感じて、短い中でも大事なエッセンスをきちんとお伝えしなければ…と思っています」と締めくくった。
 永瀬と佐久間は昼間、平和公園で撮影し、竹下は夕方から「灯籠流し」の回想シーンに臨んだ。なお、12月7日(火)夕方のお好みワイドひろしまで広島ロケのメイキングを紹介、ドラマは12月8日(水)20時42分からと同11日(土)16時58分から広島県内向けに放送される。以降は調整中。

広島吟醸酒誕生物語『吟ずる者たち』の主演・比嘉愛未と中村俊介が舞台挨拶

 日本で初めて軟水による醸造法を完成させ《吟醸酒の父》と呼ばれた三浦仙三郎の苦闘と、その「魂」を受け継いで新しい吟醸酒造りに挑む現代の女性を描く感動作吟ずる者たち11月5日(金)から八丁座Tジョイ東広島呉ポポロシアター福山駅前シネマモードで先行公開される。それに合わせて5日と6日、主演の比嘉愛未中村俊介が4劇場を駆け回って舞台挨拶する。吟ずる者たちTS
 この作品は、竹原出身の脚本家・仁瀬由深(ひとせゆみ)が仙三郎の業績を綴ったシナリオを基に、秀作『飛べ!ダコタ』でタッグを組んだ油谷誠至監督(あぶらたにせいじ/竹原出身)と安井国穂が加わって現代編を加筆、広島の酒蔵をはじめ多くの地元企業の協賛を得て映画化が実現した。撮影は、竹原の重要伝統的建造物群保存地区の松阪邸や森川邸、頼惟清邸…そして藤井酒造も協力。さらに仙三郎の故郷・安芸津の今田酒造、酒処・西条の賀茂鶴、白牡丹、賀茂泉、福美人、倉橋の林酒造などなどで新旧の酒蔵も使い全編、広島でロケした。
 加えて、撮影=小松原茂、美術=稲垣尚夫、照明=山川英明といった日本アカデミー賞受賞経験者をはじめ、監督補=桑原昌英、ヘアメイク=井川成子も含め、主要スタッフは名匠・今村昌平監督の作品群で活躍したベテラン。その“匠の技”が醸し出す映像美が秀逸―という試写評が多く寄せられている。
 共演は、広島出身の戸田菜穂、山口良一のほか、渋谷天外、大和田獏、丘みつ子、川上麻衣子、中西良太、螢雪次朗ら。また、第1回「全国清酒品評会」で1位になった「龍勢」を賞賛する仙三郎の書を受け継ぐ竹原「藤井酒造」の藤井善文社長が、そのエピソードを紹介するシーンで出演しているほか、広島出身の役者・松尾潤が「サタケ」創業者の佐竹利市役に扮して故郷に錦を飾っている。
 なお、舞台挨拶については各劇場に問い合わせを。
※八丁座=☎082・546−1158/Tジョイ東広島=☎082・493−6781/呉ポポロシアター=☎0823・24−6609/福山駅前シネマモード=☎084・932−3381

もうひとつの「太陽の子」を吉岡秀隆の朗読と再現ドラマで

 昨年8月に放送された特集ドラマ『太陽の子』と、今年の夏に公開される映画『太陽の子』は、旧海軍の要請で“新型爆弾”の研究・開発にあたった京都帝国大学物理学研究室の学生たちが主人公だった。同じ頃、旧陸軍から密命を受けた東京帝国大学でも同様の研究・開発が進められていた―。その裏側を朗読と再現ドラマで描くETV特集『日本の原爆開発未公開書簡が明かす物理学者の物語8月7日(土)23時〜23時59分にEテレで放送される。仁科博士/合成S
 昭和17年8月、旧陸軍は理化学研究所の仁科芳雄研究室に原子爆弾の研究・開発を委託した―。仁科博士らは熱拡散法によるウラン濃縮に着手、「ニ号研究」の符丁で呼んでいたという。実は仁科博士、新しいエネルギーの平和利用も視野に入れていた。留学経験も長く、欧米の科学者たちとも交流があった仁科博士は、新兵器開発という密命に葛藤を抱えながら研究を続けていた…。その間の「抜け落ちていた空白」の謎を埋める未公開の書簡1,500通が発見された。そこから見えてきた科学者たちの実像と戦争の実態を、俳優・吉岡秀隆による書簡の朗読と再現ドラマで綴る。

今年も“あちこちのすずさん”の体験談を特集

あちこちの取材 映画『この世界の片隅に』の主人公すずさんのように、戦時下をたくましく生き抜きながら、生活の中にささやかな幸せを見つけた人はいませんか?―NHKの呼びかけに対して寄せられたさまざまな体験談を特集する番組#あちこちのすずさんコロナ時代を生き抜く暮らしの知恵(仮)8月12日(木)19時30分〜20時42分に総合テレビで放送される。
 今年は「命がけの恋」「戦争中だからこそ生まれた驚きのファッション」「空腹に負けて食べた“とんでもないモノ”」「国境を越えた友情」などのエピソードが寄せられ、アニメやイラストを使って紹介する。加えて今回は「不自由な時代を生き抜いた生活の知恵」を主要テーマに、人気グループ《Hey! Say! JUMP》の早乙女光は当時の若者たちの「暮らしの知恵」を教わり、同じく伊野尾慧は当時の「ふしぎな研究」について調べるなどのリポートも。
 出演は2人のほかに、『この世界の片隅に』の片渕須直監督と芸人の千原ジュニア

RCCテレビのキャラクター「レモナルド・レモンチ」が広島県の観光大使に

 本誌2020年12月号の巻頭特集で紹介した、中国放送のニュース情報番組イマナマ!(月〜金曜/15時40分〜18時56分)の人気キャラクターレモナルド・レモンチが1月12日、広島県観光連盟からHIT ひろしま観光大使に任命された。同連盟から「広島県の顔となり世界中へ広島の魅力を発信して欲しい」と白羽の矢を立てられたもので、任命状を受け取ったレモンチは「誰よりも広島県を愛します!。広島県の魅力を精いっぱいお届けします!。広島県の未来創りに貢献します!。RCCの番組やSNSのアカウントなどで広島の魅力をたくさんお届けするっ酢!」とコメントしている。
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NHKの人気番組「ブラタモリ」が広島へ!

 “街歩きの達人”タモリが全国を巡り、街の歴史や暮らしを探訪するNHKの人気番組ブラタモリ(総合テレビ/土曜19時30分が広島にやって来る。今回は「しまなみ海道」編(1月16日放送)と「呉市」編(1月23日放送)の2編。タモリお得意の“地形的考察”で何を発見し、どんな歴史や文化、人々の生活にふれるのか…。出演はタモリと浅野里香アナ、そして地元の“案内人”。
※https://www.nhk.jp/p/buratamori

ブラタモリ広島TS

今年のNHK“8・6ドラマ”は国際共同制作『太陽の子』

 これまでNHK広島放送局では『赤レンガ』など多くの“8・6ドラマ”を放送してきたが、被爆75年にあたる今年は本局が中心となって国際共同制作の映画『太陽の子と、違う視点で描く“8・6ドラマ”版『太陽の子を制作、終戦記念日の8月15日(土)19時30分〜20時50分に総合テレビとBS8K・BS4Kで放送される。
 第二次大戦下、日本帝国海軍は京都帝国大学物理学研究室に密命を下した。それは、核分裂エネルギーを使った新型爆弾を作れ―というもの。Fission(核分裂)から暗号名「F号研究」と呼ばれた秘密研究にあたり、科学の平和利用を目指す研究者たちは兵器を開発することに苦悩しながらも、列強の攻撃から祖国を救うためと信じて実験に取り組む…。
 湯川秀樹博士も関わったという実話を基に、戦時下の若者たちの苦悩を描く青春群像劇。作・演出は、NHK広島放送局制作の名作帽子(2008年/緒形拳主演)や、国際賞を受賞した“広島発ドラマ”の秀作火の魚(2009年/原田芳雄・尾野真千子主演)などを手掛けた黒崎博ディレクター
柳楽・有村・三浦3S 出演は、純粋に研究に取り組むうち時代の波に翻弄される若き科学者・石村修に柳楽優弥、その弟で戦争に真正面から向き合うことになる裕之に三浦春馬、兄弟が秘かに思いを寄せる娘・朝倉世津に有村架純。このほか、三浦誠己尾上寛之渡辺大知葉山奨之奥野瑛太イッセー尾形山本晋也國村隼田中裕子ら。
 また、物語の基になった実話を物語る新発見の資料や、関係者の日記などを綴りながら“原爆開発者”の苦悩を描き出すドキュメンタリー特番『“F号研究に関わった科学者たち(仮題)も8月中旬にBS1で放送する。

NHK広島が年末まで「SNS日記で綴る75年前の広島」

 被爆から75年が経ち、若い世代にとっては戦争も原爆も遠い過去、教科書に載っているだけの出来事になりつつある。そこでNHK広島放送局では被爆75年キャンペーン《Reality? 知ってるつもり 知らないヒロシマを年間企画として多彩な番組などを展開する。
 そのうち注目すべきは1945 ひろしまタイムラインもし75年前にSNSがあったら?。これは昭和20年に広島で書かれた3冊の日記をもとに、当時の“普通の生活”ぶりを現代の目線で伝えようというもの。広島市民11人が日記や資料を元に想像を膨らませながら、日記の日付にシンクロさせたうえで当時の人物に成り切ってTwitterを毎日、年末まで投稿する。すでに3月26日に開設されたアカウントは、
①当時の中学1年生シュンちゃんの日記=@nhk_1945shun
②当時の中国新聞記者・一郎さん(30代)の日記=@nhk_1945ichiro
③当時の20代の女性やすこさんの日記=5月18日から発信予定
 この企画の舞台裏を紹介するラウンドちゅうごく/1945 ひろしまタイムライン 春~もし75年前にSNSがあったら?』4月3日(金)19時30分から総合テレビで放送する。
再放送は翌4月4日(土)7時30分から。いずれも中国ブロック向け(山口県を除く)

 メインキャスターは今春、4度目の広島赴任で“第二の故郷”に帰ってきた出山知樹アナ。「これまでの広島時代にやり残したこともあります。被爆体験を継承しているだけじゃなく、考えて行動する年にしたい」と意気込んでいる。
 この日の放送では、ゲストに広島育ちのモーリー・ロバートソンをはじめ、若者代表としてりゅうちぇるぺえを迎えて、“新しい発見”について語り合う。
※特設HP=https://www.nhk.or.jp/hiroshima/hibaku75/timeline

 また《Reality?》のシリーズ企画被爆者たちの声を夕方のお好みワイドひろしま(月〜金曜・18時10分内で月に2回(隔週金曜)に放送する。
 被爆者の高齢化で「記憶の継承」が重要課題となる中、改めて被爆者にマイクを向け、次の世代に何を伝えたいか―に耳を傾けながら、これまで表に出されなかった新たな“記憶”も引き出す。
 『お好みワイドひろしま』のメインキャスターは今春、広島に赴任した松尾剛アナが担当。長崎出身の松尾アナは、今年度の番組テーマ「いっしょに納得 いっしょに今を」をベースに、共有と共感の時間を一緒に過ごしたい―と抱負を語った。
 このほか《Reality?》企画として、8K撮影の語りだす被爆建物、長崎局との共同ラジオキャンペーン『手紙(レター)、キミに伝えよう』、アーカイブス企画シリーズ被爆75年 次世代へのメッセージを放送する。このうちアーカイブスは、
原爆資料館からのメッセージ4月5日(日)7時45分
「“ゲンすず が伝えるもの4月12日(日)7時45分
ヒロシマを受け継ぐ若者たち4月19日(日)7時45分
いずれも総合テレビで・広島県内向け

八丁座で「高津川」大ヒット御礼!錦織監督ら3度目の舞台挨拶

 錦織良成監督の感動作高津川が八丁座でロングランを続けており、8週目突入の1月18日(土)には錦織監督と主演の甲本雅裕戸田菜穂が感謝の舞台挨拶に登壇する。「高津川」舞台挨拶①
 この作品は当初、12月末までの4週間上映予定だったが、文字どおり清流のようなピュアな物語と美しい景色、そして故郷を思う人々の心情が老若男女の胸を打ち、口コミで広がったことからコンスタントな動員を続けているため上映が延長された。1日1回だけの上映にも関わらず1月9日までの6週間で3,600人を超える動員数という好成績だ。このまま1月末、あるいは2月まで上映が続きそうな勢いをみせていることから、できれば広島だけで1万人の大台に達して欲しいと関係者は力が入る。ちなみに現在は「中国地方先行上映」期間で、4月3日(金)の全国公開に向けて弾みがついたかたちだ。
 なお当日は、10時5分からの上映終了後舞台挨拶、さらにロビーでサイン会も開かれる。
(写真は12月1日の第1回舞台挨拶の様子/左=戸田菜穂・中=甲本雅裕・右=錦織良成監督)
※『高津川』公式ホームページ=https://takatsugawa-movie.jp/